2014年4月7日(月)上野の東京文化会館にワーグナーのオペラ
楽劇「ラインの黄金」を聴きに行ってきました。
数時間前の事ですが、もう日付が変わってしまいました。




聴いた感想は、期待以上でした!
「NHK交響楽団ってこんなに上手かった?」と改めて思いました。
そりゃN響は日本で1,2を争う上手いオケではありますけれど、
緩急自在な表現力、音の緊迫感も素晴らしかったです。
弦も木管も金管も綺麗でした。
指揮者のマレク・ヤノフスキ氏と、コンサートマスターのライナー・キュッヒル氏の
力に因るものも大きかったと思います。
ライナー・キュッヒル氏は、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のコンマスなんですね。
歌手陣で素晴らしかったのは、アルベリヒ役のトマス・コニエチュニー氏です。
第一場のラインの川底での場面では、そうでもなかったですが、第三場のニーベルハイムで
本領を発揮! 指輪と共に威厳まで手に入れたかの様な自信たっぷりで
どこか神々しさまで感じられる歌いっぷりでした。第一場では抑えていたのかも。
まさに「闇のヴォータン」でしたね。
(ワグネリアン以外の方へ)
 闇のヴォータンとはアルベリヒの事です。
 光のヴォータンとの対象でこの表現が使われます。
第四場では、囚われの身となったアルベリヒに感情移入してしまいました。
ラインの黄金鑑賞史上初めてです!
ミュンヒェンでも、ベルリンでも、ウィーンでも、初台でも、他でも観たかな、
勿論CD・DVD鑑賞等でも、今までアルベリヒに共感したは一度もありません。
ラインの乙女達に絡んだり、何かと素行の悪いオッサンですからね。
指輪を奪い取られて開放された時の「Bin ich nun frei?」はほとんど聞き取れない感じで
次の「Wirklich frei?」は吐き捨てるような感じで、この後に続く呪いの言葉は、
鬼気迫るものがありました。
トマス・コニエチュニー氏のアルベリヒ、本当に良かったです。
ヴォータン役のエギルス・シリンス氏も良かったですが、
欲を言うと、もうちょっと音量が欲しかったです。
これは今回のキャスト全般に言える事で、でもそこまで音量を要求するのも
どうなのかと思ってみたり…
声を張り上げればいいってものでもありませんからね。
話が前後しますけれど、演奏会形式なので歌手陣は皆ステージ手前の
オケの前面で歌うものだと思っていたら、
巨人族2人組みは、客席から見てオケの右斜め後ろ、
エルダはなんと2階の客席から歌っていました。
オケを背負った形で歌うのも凄いのに、巨人族2人組みのフランク・ヴァン・ホーヴ氏と
シム・インスン氏は後ろからオケを超えて声を響かせている訳ですから、
音量がどうのなんて言ったら申し訳ないですね。
(まぁ普通のオペラでもオケピットを超えて歌う訳ですけれどね)
私の席は3階席の中央1列目だったので、2階席で歌っていたエルダ役の
エリーザベト・クールマンさんの姿は見えませんでした。
ステージ上の指揮者の目線で何となく位置を把握出来ただけです。
演奏会形式にしては凝った演出ですよね。
2階席からの声は充分過ぎる程、ホール内に響いていました。
エリーザベト・クールマンさんの歌声は神々しくて深みがありました。
フリッカ役のクラウディア・マーンケさんは、フリッカのイメージ通りでした。
声も良く響いていました。
日本人歌手陣は、フライア役の藤谷佳奈枝さん、
ラインの乙女達の、小川里美さん、秋元悠希さん、金子美香さんの4人です。
フライヤ役の藤谷佳奈枝さんは、高音域が綺麗ですね。
ミーメ役の方は、歌とは関係ないけれど、名前が滅茶苦茶長いですよぉ~!
フルネームは長過ぎなので、シュペルハッケ氏と呼ばせて頂きます。
ラインの黄金ではミーメは出番が少ないけれど、シュペルハッケ氏は
明るい声質で良かったです。
ローゲ役のアーノルド・ベズイエン氏、この人のローゲは面白かったです。
高音域に癖を出していて、おどけた表現を曲に乗せて歌う感じ?
言葉では上手く言い表せませんね。
こういう個性のある人がローゲを歌うといいですね。
もう一度オケの感想です。
ヤノフスキ氏の指揮は、快速で心地良かったです。
ワーグナーの作品の中でも、ラインの黄金が一番ノリのいい曲かな~と
聴きながら考えていました。
ライナー・キュッヒル氏のヴァイオリンの音色が艶やかで美しかったです。
金管はホンの少し揺らぎがあったけれど、いい味だと思いました。
唯一、4場のドンナーの歌と場面でホルンが危なかったですが、流石N響!
持ち堪えていましたね。ほぼパーフェクトでした。
N響ファンになろうかなぁ~。
ラインの黄金の最大の見せ場はラストです。
このラストの為に、幕間なしの約2時間半があると言っても過言ではありません。
「He da! He da! He do!」のドンナーの歌の辺りから、猛烈に盛り上がります。
ドンナーが雷雨降らせ、フローがヴァルハラ城への虹の橋を掛け、
次に続くヴォータンの歌が最大中の最大の見せ場です。
一番神経を使って清聴致しました。
「Abendlich strahlt der Sonne Auge~」から始まって
「So grüss' ich die Burg,」のSoの所が、感極まるんですね。
フリッカの「nennen.」って所も好きです。
nennenとは、名づけると言う意味で、発音はそのままネンネンです。
ワルキューレでも出てくる単語です。
ネンネンって響きがかわいいと思いませんか?
話が逸れてしまいましたね。
フロー役のマリウス・ベラド氏、ドンナー役のボアズ・ダニエル氏も
良かっただけに、やはりもうちょっと音量が欲しかったとどうしても思ってしまいました。
ヴォータン役のシリンス氏も、音量が加われば迫力ある歌になるのにな~。
私って音量信者なんだろうか。
過去に凄い歌手を聴き過ぎているのが原因です。
散々音量うんぬんといいましたけれど、最高に素晴らしい演奏が聴けて大満足でした。
続きは次回のワルキューレまで、後1年待たなくてはなりません。
待ちきれません。。。

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